魚の基本(三枚おろし、腹開き等)

ツブ貝の捌き方(殻を割らずに剥く方法)

ツブ貝とは?

ツブ貝とはエゾボラ属に属する貝の総称。つまりエゾボラ属の貝の多くはツブ貝と言う名称で流通する。

コリコリとした食感と磯の風味が人気の貝で、アワビより美味いと言う声も度々耳にする。

ツブ貝は10種類以上が食用として市場に流通するが、もっとも美味とされるのはマツブと呼ばれるツブ貝。

マツブ貝の見分け方

つぶ貝の見分け方

多く出回るツブ貝の中でマツブ貝を見分けるポイントは貝殻の成長脈のヒビ割れである。

上の写真の様に青線に沿って貝殻が割れている物がマツブ貝。

また、他のツブ貝に比べて貝殻は薄めである。

味の差は値段にも顕著に現れ、マツブは安くても1k当たり4000円以上、他のツブ貝は2000円前後で流通する。

ツブ貝(マツブ貝)の産地

ツブ貝は寒い海に生息する貝。主に北海道や東北で水揚げがあり、その殆どが北海道(日高)産で、全体の90%を占める。

※マツブ貝以外にもツブ貝と呼ばれる貝は流通する為、東京都の卸売データベースでは東京都の水揚げが多くあるが、これは姫エゾボラと言う種の貝

水揚げは年々減少傾向にある。

ツブ貝の旬

貝類は夏に抱卵する為、春先が旬となる場合が多い。

しかしツブ貝は春に抱卵する為、夏の終わりから冬にかけてが旬の貝である。

ツブ貝には毒がある?

ツブ貝を捌く際の注意点は、ツブ貝の有毒性である。

ツブ貝の唾液腺にはテトラミンと言う毒が含まれている。

テトラミンを食べると、目眩や視覚障害、頭痛など、泥酔に近い症状が出るので、唾液腺をしっかりと取り除く事が必要である。

毒と聞くと少し心配になるが、フグのように特殊な捌き方をせずとも有毒部位は簡単に取り除く事が出来る。

写真の青で囲った部分が有毒部位。

見た目にも解りやすく、触ると油の塊のような感触なので、水で良く洗い流すだけで有毒部位は取り除く事ができる。

ツブ貝の捌き方(殻を割らずにむく方法)

ツブ貝は殻をカナヅチ等で割れば、簡単に身を取り出す事が可能です。
しかし、刺し盛りなどに貝殻を使いたいと言う需要もある為、今回はツブ貝の殻を割らずに身を取り出す方法を紹介する。

ツブ貝の貝柱の位置

ツブ貝は写真の青線の位置に貝柱がある。ここをアイスピックなどで擦ると殻を残したまま身を取り出す事ができる。

ツブ貝の捌き方

上の写真のようにツブ貝の上下、左右の出っ張りがクロスしている部分に位置に目打ちやアイスピックなどで小さく穴を空ける。

そのまま貝柱を引っ掻く様に擦る。

貝柱が外れると写真の様に、自然と身が抜け落ちてくる。これで殻を割らずにツブ貝を取り出す事ができる。

ツブ貝の身の下処理

外れたツブ貝は写真のような構造をしてる。蓋、肝、紐、そして唾液腺を外す事で、刺身で食べる事ができる。

写真の様に、紐は両サイドを切り離す事で簡単に外す事ができる。

※ツブ貝の紐はヒモは可食部位ではあるが、生食には不向き。

ツブ貝の有毒部位(唾液腺)を取り除く

ツブ貝の唾液腺は身の中に入り込んでいる為、身を開いて取り除く。

青線の位置で開くと写真のように唾液腺と水管が出てくる為、掃除する。

唾液腺は簡単に手で取り除く事ができる。

以上がツブ貝の下処理。

ツブ貝の刺身の作り方

ツブ貝は捌いた後はそのまま刺身にする事も可能ですが、塩で揉む事で身が締まり、磯臭さも抑える事ができます。

ツブ貝の塩もみ

塩で揉み、身が締まったらあとは切るだけです。

ツブ貝の刺身

盛り付けの際には取っておいた貝殻を一緒に盛り付けると動きのある刺身になります。