ア行の魚貝類

イカの捌き方(スミイカ・コウイカ・アオリイカ・白イカ)

日本の食卓とイカ

海産物に恵まれた日本において、イカはマグロに次いで消費量の多い海産物です。それだけ日本人はイカが好きって事です。

刺身はもちろんアタリメや塩辛、煮付けにゲソ天と日本の食卓にはイカが溢れております。

独特な食感と甘みは、塩もしくは醤油で味付けするだけで美味しく食べる事ができますし、調理自体が割と手間いらずな事が人気の秘密でしょう。

そんなイカも2019年現在は不漁に次ぐ不漁でして値段は上昇の一途。

市場ではかつて1杯200円前後で購入可能だったスルメイカも今や4倍近い値段で取引されています。

仕入れ価格が上がったからと値上げできれば良いのですが、簡単に値上げができないのが、この世の中。

原価の上昇は漁師さん含め、仲卸業者、製造業者、小売店、飲食店、さらには消費者と皆で少しづつ負担しているのが現状でしょう。

イカの寿命は1〜3年と言われており、養殖も進んでいないため、最近は外国産のイカや冷凍のイカもよく見かけるようになりました。

確かに値段は安く買いやすいですがね、それでもやっぱり国産のイカの甘みと食感には遠く及ばない事は周知の事実。

そんな国産のイカの水揚げも70%近くはスルメイカ。

こいつはこいつで美味いんですが、料理屋では塩辛に使われる事がほとんどで、刺身にされる事はほとんどありません。

刺身で食べるならば、

歯切れの良さが持ち味のスミイカ

コリコリとした食感と甘みが持ち味のヤリイカ白イカ(剣先イカ)

イカの王様なんて例えられる事もあるアオリイカ

美味いのはやはりこの4種でしょう。

4種とも微妙に捌き方が異なるので詳しく説明いたします。

割と簡単ですのでご家庭でもぜひ挑戦してみてください。

イカを捌く際のコツ(ヤリイカ・白イカ・スミイカ・アオリイカ)

写真では白イカ(剣先イカ)を使って説明しますが、白イカとアオリイカ、スミイカの捌き方の違いは皮の処理の仕方です。イカ自体の形は異なりますが手順は一緒ですんで、この写真を参考に捌いて見て下さい。

コツは如何に水との接触を避けるか。イカの旨味は水に溶けやすいのでなるべく水洗いの時間を短くしたいって事です。

仕入れた段階で墨袋が破けてしまっている場合もあるので、なるべく鮮度の良い綺麗なものを選びましょう。ではこの事を念頭にイカを捌いていきましょう

イカの捌き方(白イカ・ヤリイカ・スルメイカの捌き方)

  • イカは表を上に向けてまな板に置きましょう。胴体部分を引っ張って先に抜いてしまう方法もあるのですが如何せん墨袋が潰れやすいです。そのため私はこの方法をオススメしております。
  • 真ん中にイカの中骨がありますので中骨に沿って包丁をします。包丁目から身を開くと中骨が見えますので、中骨を外しましょう。
  • 次に内臓を外します。胴体部分を手で持って上に引っ張れば自然と内臓が外れます。この時点で胴体と一緒に墨袋も外れます。
  • ここで一度、身に残った墨や汚れを流水で洗いましょう。水洗いをするのはこの一度きりです。
  • 今度は身を裏返して皮を剥いていきます。
  • エンペラ(イカの耳)の隙間から指を通し、エンペラごと皮を引っ張ります。
  • これでイカは身だけの状態になっているはずです。
  • 白イカ(剣先イカ)ヤリイカでしたら、写真のように布巾を使って表と裏の薄い皮を剥きましょう。

これで身の処理は完成です。刺身にしても、硬い薄皮が口に残る事はありません。

スミイカ、アオリイカに関しては下で説明いたしますが、その前にゲソの処理について説明いたします。

次にゲソの下処理をしましょう。捨ててしまう方も多いですが、イカゲソは焼いても揚げても美味しいですし、鮮度が良ければ生でも食べることができます。ゲソ刺しのコリコリとした軟骨の食感は酒の肴にも最適です。

ぜひ捨てずに食べてみて下さい。

ではゲソの下処理です。

イカゲソの捌き方

  • 先ほど捌いたイカゲソには内臓と墨袋がついているはずです。指で簡単に外せますので流水で洗いながら外しましょう。
  • 内臓が外せたらイカゲソを裏にしてまな板に置きます。
  • ゲソの真ん中から包丁を入れます。
  • ここから目玉とクチバシ(トンビ)を外します。
  • 写真の黒線のように斜に包丁を入れます。自然と目玉が外れるはずです。
  • 目玉が外せたら塩でもみ滑りを取りましょう。
  • 水で洗って下処理の完成です。

アオリイカの捌き方

アオリイカの捌き方ですが、上でも触れた通り内臓の処理までは白イカ(ヤリイカ)の捌き方と同じです。違うのは皮の剥き方。

筒の内側の薄皮は白イカ(ヤリイカ)同様に簡単に剥けます。布巾やサラシを使って満遍なく剥きましょう。問題は筒の外側の皮。

一見綺麗に剥けているように見えますが、実はアオリイカの外側の皮はかなり硬いです。そして身と密着するようにくっついております。

手では簡単に剥けません。そこでアオリイカは外側の皮を包丁で刺身の皮を引くように剥いてしまいます。

そうする事でアオリイカの持ち味であるネットリとした食感を存分に楽しむことができると言うわけです。

スミイカ(コウイカ)の捌き方

さて、最後にスミイカ(コウイカ)の捌き方ですが、スミイカ(コウイカ)も、内臓を取るまでは白イカ(ヤリイカ)と一緒。ただし、スミイカは仕入れの段階で墨を吐いてしまっている場合も多いです。水で洗う工程が増えますが、なるべく手早く済ませましょう。

そして薄皮ですがアオリイカ、白イカ(ヤリイカ)と異なり、裏、表、両方の皮を簡単に剥くことができます。

包丁で上下を薄皮ギリギリまで残してサラシなどで剥いていくのが一般的ですが、そんなことをしなくとも、サラシなどで身の表面を丁寧にこすってやれば自然と薄皮が剥けてきます。

そのまま引っ張れば綺麗に剥けますんで、是非是非やってみてくださいませ。

スミイカの持ち味はサクサクとした歯切れの良さ。

あまり身を触りすぎるとスミイカ特有のサクサク感が弱くなると言う事は覚えておきましょう。

別記事にてスミイカの捌き方を詳しくまとめております。参照ください

スミイカ(コウイカ)の捌き方(動画版)

スミイカ(コウイカ)の捌き方は動画でもまとめております。