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鱗まで食べられる魚【甘鯛とは?】

この記事では甘鯛について、産地や値段、甘鯛の種類、鱗ごと食べる松笠焼き・松笠揚げの作り方について説明しております。

目次

甘鯛の種類

甘鯛とはアマダイ科アマダイ属のタイであり、真鯛とは別の科に属する魚である。

食用として流通する甘鯛は主に3種類。

赤甘鯛、白甘鯛、黄甘鯛の3種類である。

赤甘鯛

赤甘鯛は3種類の中で最も漁獲量が多い。太平洋側では関東以南に生息するが、日本海側では各地で水揚げがある。(上の写真は赤甘鯛である)

なお、日本海側には赤甘鯛しか生息していないので、産地が日本海側だったらまず間違いなく赤甘鯛だろう。

黄甘鯛

黄甘鯛は他の2種に比べて魚体が小さい。漁獲量は少ないが脂が少なく市場価値は低い。つまり甘鯛なのに安い。魚体が小さく、値段が安かったら黄甘鯛の可能性が高い。

白甘鯛

白甘鯛はシラカワとも呼ばれ、漁獲量が少なく値段も高い。他の2種類に比べて鱗が細かく、白みがかった見た目をしている。味は甘鯛の中では一番上手いと言われているが、そもそも市場に殆ど出回らない。(下の動画は白甘鯛を使用している)

甘鯛の値段

甘鯛三種を値段別に並べると白甘鯛(シラカワ)>赤甘鯛>黄甘鯛という順になる。

値段は通年で高値安定だが、例えば白甘鯛(シラカワ)の鮮度、大きさが良いものは1kあたり1万円を超える。

豊洲市場では、最も多く流通する赤甘鯛でk4000円から6000円程度で取引される。

甘鯛の旬

甘鯛の旬は秋から冬にかけての寒い時期。

鮎が出回り始めると味が落ちるとも言われるのは梅雨から夏に産卵するから身の質が落ちるからだ。

甘鯛は身に水分が多いのであるため、足が早い。

そのため身を開き一塩をし、身を締め手から調理する場合が多い。若狭湾では漁港で一塩してから出荷するが、これが若狭グジと呼ばれ、この影響で関西では甘鯛をグジと呼ぶようになった。

甘鯛の鱗

甘鯛が他の魚と異なる点は、その鱗である。硬く大きな鱗が身に張り付いているからだ。

通常、熱を加えると、身が縮み、鱗は剥がれ落ちてしまうのだが、甘鯛は加熱しても鱗が落ちない。

その為、鱗ごと調理する、松笠焼きや松笠揚げと言う料理が存在する。

鱗をパリパリに仕上げ、鱗ごと食べる魚は和食では甘鯛以外には存在しない。

甘鯛の食べ方

松笠焼き・松笠揚げ

甘鯛は鱗ごと食べる事が可能だが、甘鯛の鱗を松の木の表面に見立て、松笠焼き・松笠揚げと表現する。

松笠揚げの動画は下のリンクを参照。

甘鯛の生食

甘鯛は松笠が有名だが、生でも美味しく食べる事ができる。

※生食する場合には鱗をスキ引きしてからおろす。

刺身にするには水分が多過ぎる為、昆布で水分を抜くこぶ締め、もしくは軽く塩をして身の水分を抜いた塩締めで食べる。

甘鯛の捌き方(鱗付きでの捌き方)

甘鯛は表面が滑りで覆われているので予め水で洗い、滑りを落としておく。(タワシなどで擦ると簡単にぬめりを落とす事ができる。)

写真の位置で頭を落とす。

鱗ごと3枚におろす。

おろす際に何枚か鱗が剥がれるが、身ついた鱗は綺麗に取り除くのがポイント。

肋骨をすきとり

骨を抜く。後は適度な大きさに切り分け、調理する。

鱗は熱した油にくぐらせることでパリパリとした食感を楽しむことができる。

油の温度は厚すぎると、鱗が逆立ってしまい、旨味が逃げやすくなる為、180度前後を目安にする。

写真のように油を回しかける。

全体にパリパリとしてきたら、鱗の処理の完了。

このままグリルに入れて焼けば松笠焼き

このまま揚げれば松笠揚げとなる。

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