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青魚の臭みを消す調理方法!生臭さの3つの原因と効果的な調理法を紹介!

青魚の臭みを消す方法のご紹介です。青魚の臭みは、鮮度の高い魚を使って、しっかり下ごしらえすればかなり消すことができます。また、調理後でも薬味をうまく使えば臭いはほとんど気になりません。この記事では、下ごしらえのコツや薬味、冷凍魚の作り方までご紹介いたします。

目次

青魚の臭みとは?

青魚は独特の「生臭い」香りがある

いわしなどの青魚は一般的に、臭みの強い魚といわれています。うまく料理できないと調理後にも生臭い香りが残ってしまい、食べづらさを感じる場合もあるでしょう。残念ながら生臭い香りを嫌って魚嫌いの原因になる場合もあるようです。

青魚の臭みは消すことができる!

青魚の生臭い香りの主な原因は「鮮度・ぬめり・血(内臓)」です!ポイントをおさえた料理によって、調理後の生臭い香りは少なくなります。しっかり下処理さえすれば、スーパーで買った魚でもおいしく食べられますよ。

青魚とは?

そもそも、青魚というのはどのような魚を差すのでしょうか?背の青い魚を差す俗称のようなもので、魚の名前ではありません。その定義は図鑑には乗っておらず、釣り人や魚屋、漁師などによってまちまちです。この記事では、スーパーや冷凍魚で手に入りやすい一般的な食用大衆魚の中の「イワシ・アジ・サンマ・サバ」などを青魚と呼んでご紹介します。

青魚の臭みの3つの原因

臭みの原因①鮮度

青魚の生臭い香りの代表的な原因のひとつが「鮮度」です。新鮮な青魚は臭いが少なく、鮮度が落ちると生臭い香りが強くなります。スーパーや魚屋で生魚を購入する際にも、なるべく新鮮なものを選びましょう。

新鮮な生魚選びのポイントは2つ

直接触れられないお店でも目安になる、鮮度のポイント2つを簡単にまとめました。

ポイント新鮮なもの鮮度がおちたもの
全体体がきれいエラが鮮やかな赤体表面が白くにごっているエラが赤黒い
目(瞳)透き通って濁りがない白く濁っている

臭みの原因②身に残った血・内臓

青魚の生臭い香りを料理で少なくする際のポイントになるのが「身に残った血・内臓」です。下処理は慣れないと手間に感じますが、血の部分と内臓をきちんと取ってしまえば調理後の臭いはかなり少なくなります。

臭みの原因③ぬめり(ウロコ)

臭いの原因3つめは「ぬめり(ウロコ)」です。青魚に限らず海産物は体の表面にぬめりがあり、ここで生臭い臭いの原因になる細菌が繁殖します。さばく前にウロコをしっかり取るようにしましょう。

青魚の臭みを上手に消す「下ごしらえのコツ」

臭みを消すコツ①ウロコを取る

魚の体を覆うウロコは、ぬめりが付着して臭いの原因になるだけでなくあると食べづらい曲者です。ウロコが残っていると料理中に身の部分にウロコがくっつき調理後に臭みが残る場合もあります。包丁を使ってこそげるようにウロコをはがし、ぬめりごと水で洗い流しましょう。

包丁を使ったウロコの取り方

ウロコは専用の器具がなくても包丁で取れます。ウロコを取る際は、魚の尾から頭に向かって体表面をこそげるように包丁を滑らせるとよいでしょう。ウロコを取った後は、魚だけでなく包丁やまな板にもウロコが付着しています。全体を水で洗い流し、余分な水分はキッチンペーパーでふき取って完了です。

臭みを消すコツ②内臓を取って洗う

臭みを消すために、臭いの原因のひとつである「内臓」を取り外しましょう。青魚の腹に包丁で切り目を入れて指を差し込み、掻き出すようにして内臓を引っ張り出します。腹びれも、このときに一緒に切り取ってしまうと食べる際に楽です。

内臓を取ったら水でしっかり魚を洗う

内臓をすべて取り出して魚のお腹が空っぽになったら、水で洗ってきれいにします。血も生臭い香りの原因になるので、残さないようにしっかり洗い流してください。

臭みを消すコツ③背骨と腹膜(あばら骨)を取る

身に血が残っていると臭いの原因になります。骨の周囲の身は血が残りやすいのでしっかり対処しましょう。いわしなどの小さな魚で頭と尾を取ってさばいている場合は、内臓を取った後包丁を使わなくても指で身が開きます。そのまま骨と身の間に指を入れてグッと力を入れて滑らせ、背骨を身から外してください。

あばら骨と腹膜は一緒に切り外す

内臓を守るための骨があばら骨です。いわしの場合は、とても細いあばら骨がたくさんあります。内臓に直接触れていた部分には腹膜があるのですが、これも臭いの原因となる場合があるのであばら骨と一緒に切除しましょう。細かい作業で手ではやりづらいので包丁を使うと便利です。小骨が取り切れなかった場合は、ピンセット状の骨抜きを使います。

臭みを消すコツ④塩を振って酢水で洗う

ここからは、臭み取り下処理の仕上げです。まずは、魚の裏表全面に薄く塩を振り5分程度待ちましょう。すると臭いの原因が含まれた水分がじわっと浸みだします。この水分を洗い流すとよいのですが、ここでポイントです。

酢をほんの少し入れた氷水で洗う

魚の身を洗う水の温度が高いと臭みが出やすくなってしまいます。調理後においしくいただくためにも、ここでは「氷水」を使って洗いましょう。また、氷水にほんの少しだけ酢を入れておくと消臭効果が高まります。

魚の臭みに「酢」が効く理由

千鳥酢 1.8L

普段は味付けのために使う酢ですが、青魚の臭み消しにも便利です。これは魚の臭みの素が「トリメチルアミン」というアルカリ性の物質で、酸性の酢を入れると中和されるためといわれます。酢は少量でも効果があるので、臭み消しの場合は、余計な味がつかないようにほんの少しだけ入れるようにしましょう。

青魚の臭みを上手に消す「調理のコツ」

臭みを消すコツ①白ネギを使う

青魚の臭み取りの薬味の代表格のひとつが「ネギ」です。青ネギやあさつき、白ネギなど種類の多いネギですが、臭み消しとして使うなら白ネギがよいでしょう。薬味として添えるなら、細かく切ったほうが香りが強くなり効果的です。

ネギの豆知識

ネギには「硫化アリル」という香りの成分が含まれます。ネギ全体に含まれる成分で、煮魚や豚の角煮の臭み消しにも便利です。実は青い部分よりも白い部分に多く含まれるため、生のお刺身などでネギを薬味に使う際には白い部分を刻んだ方がよいでしょう。

臭みを消すコツ②大葉を使う

爽やかな香りが楽しめる和製ハーブ「大葉」も、青魚の臭み消しにおすすめの薬味です。大葉を使う場合は使う直前に手のひらに乗せ、軽くたたくとよいでしょう。葉の組織が刺激されて香りが強くたちます。使い方は、切らずにそのまま添えるか、細切りにすると便利です。

大葉の豆知識

臭みを消すコツ③生姜を使う

青魚の臭いを消すために「生姜」もよく使われます。臭み消しとして使う場合、すりおろしても刻んでもどちらでもお好みでOKです。刺身でも焼き魚にでも調理後に添えられる便利な食材なので、ストックしておくとよいでしょう。チューブのものより生生姜のほうが香りが強くおすすめです。

生姜の豆知識

生姜には、殺菌効果や臭み消しの効果が期待できるショウガオールなどの成分が含まれています。また、体を温める効果や健胃効果が期待できる生姜の辛味成分にも注目です。生姜を添えれば、刺身などの生魚で冷えた体を温めて胃もいたわれます。

臭みを消すコツ④一味を使う

調理後のスパイスとして使われることの多い一味にも、消臭効果が期待できます。ピリッとした辛味が生臭みをやわらげ、味を引き立てるのです。北海道の漁師飯でサンマの肝を食べる際に一味と醤油を混ぜたものを使う実例があります。

一味唐辛子の豆知識

和食で一般的なスパイスとして人気の一味唐辛子ですが、よく似たものに七味唐辛子があります。七味唐辛子は、唐辛子のほかにシソや山椒、ゴマなどの薬味をブレンドしたもので単純に辛味だけでなく「風味」もプラスした場合に便利です。一味唐辛子はその名の通り、唐辛子のみの粉末ですので辛味を足したいだけの場合には一味唐辛子を使うとよいでしょう。

臭みを消すコツ⑤レモンを使う

爽やかな酸味のあるレモンも臭み消しにおすすめです。レモンには、クエン酸やビタミンCなど、殺菌や消臭効果が期待できる成分が含まれています。調理後にサッとレモンをひとたらしするだけでよいので手軽ですよ。

レモンの豆知識

レモンの酸味や爽やかな香りは、料理用調味料やフレーバーティーなどとしてとても優秀です。実はその酸味のなかには「クエン酸」という掃除に使える便利な成分も含まれています。クエン酸は生魚をさばいた後のまな板の掃除にも使えます。やり方は粗塩をつけたレモン果実や皮の切れ端をくるくるとまな板にこすりつけるだけでOKです。調理後の汚れと臭いがすっきりしますよ。

最後に、臭みの出にくい冷凍魚の作り方についてご紹介いたします。

青魚の臭みを上手に消す「冷凍魚のコツ」

スーパーなどで買ってきた青魚は、鮮度が落ちないうちに食べきるのが基本ですが食べきれない場合は冷凍魚にするのがおすすめです。一般家庭の場合、うまく冷凍すれば臭みも少なく2週間程度はおいしく食べられます。冷凍魚をつくるためのポイントをまとめました。

臭みを消すコツ①下処理後に冷凍する

臭みの少ない冷凍魚を作るなら、下処理後に冷凍しましょう。臭いの原因になる血や内臓は傷みやすいので、買ってきたそのままを冷凍庫にいれるのはおすすめできません。血や内臓はしっかり取り除き、ぬめりも洗い流してから冷凍庫にいれたほうがおいしい冷凍魚ができます。

下味をつけてから冷凍してもOK

冷凍魚を作る際は調味液に漬け込んだり、フライ用の衣をつけるなど下味をつけてから冷凍してもOKです。刺身を冷凍したい場合は、どうしても味が落ちてしまうので醤油やみりんなどの調味液に漬け込んだ「ヅケ」の状態にするとよいでしょう。

臭みを消すコツ②急速冷凍する

魚の臭みは鮮度が落ちるのに比例して強くなります。冷凍するなら、鮮度が高いうちに冷凍魚にしましょう。ぶ厚い魚はなかなか中まで凍らないので、一人分ずつに切り分けてそれぞれをラップで密閉し、アルミトレーに乗せると短時間で冷凍できます。

臭みを消すコツ③ゆっくり解凍する

冷凍魚を臭みのないおいしい状態で解凍したいなら、ドリップを出さないように気をつけましょう。半日以上前に冷凍庫から冷蔵庫にうつしてじっくり時間をかけて低温状態のまま解凍する方法がおすすめです。

まとめ

いわしやアジなど、青魚の生臭い香りの取り方のご紹介でした。

  1. 新鮮な魚を使う
  2. 臭いの原因を取り除いてしっかり洗う
  3. 薬味を使う

食べる際に気になりがちな生臭い香りもこの3つのポイントをおさえて料理すれば、かなり抑えられます。臭いが気にならなくなれば、栄養豊富な青魚をおいしくたべられるようになりますよ。

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