魚の基本的な捌き方

桂むきのやり方のコツは?大根を切らずに綺麗に剥くポイントを解説

大根の桂むきができると1本の大根を無駄なく使えるようになります。また刺身のツマとして添えるなどバリエーションが増えるでしょう。今回は包丁ワザが光る大根の桂むきのやり方を紹介します。やり方を覚えると包丁使いもうまくなりますよ。

大根とは

大根は、根菜類の中でもポピュラーな野菜の一つです。生食・加熱それぞれの食べ方ができ、食材の万能選手ともいえるでしょう。春の七草のひとつでもある「すずしろ」は大根ですので、旬は晩秋から冬にかけてになります。それでも栽培時期や栽培場所を変えて一年中流通するようになりました。

大根は場所によっても味が違う

1本の大根は、部位によって食感や味が変わります。向かって右側(葉側)は、日差しに当たっている部分でもあるため、固く食感が甘めです。向かって左側(根)は、柔らかく、辛みが強い傾向にあります。調理法に合わせた部位の選択をするとよいでしょう。桂むきをする場合は、中心部分を使うと包丁も入りやすくなります。

大根の基本情報

分類アブラナ科ダイコン属
国内の主な産地千葉や北海道など全国各地
有名な品種青首大根をはじめラディッシュなど多数

大根の桂むきのやり方

包丁の使い方のひとつに「桂むき」という手法があります。向こうが透けるほど薄くむくため、難しいといわれますが、コツを覚えると上手にできるようになります。手法を覚えると切らずに長くむき続けられるので、チャレンジしてみましょう。

桂むきのやり方で使用する包丁

今回は、野菜用の包丁として用いられる「薄刃包丁」を使います。刃を薄く整えてあり、まっすぐな刃のあたりをしていることから、野菜のみじん切りや千切りなど細かい作業に向いている包丁です。先端の形が2種類あり、切っ先が丸いものは関西型、切っ先が四角いものは関東型と言われます。

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桂むきのやり方①大根を切り出す

大根を粗断ちします。この時の幅は適当でいうものではなく、これから桂むきをするときに包丁が入れやすく、左手で持ちやすい幅を意識してください。

成人男性の手の場合、指4本分くらいの幅が適当です。女性の手の場合は心持ち幅が狭くてもよいでしょう。左手で大根を持ちやすいか否かといったところを考慮すると幅が決まりやすくなります。

粗裁ちをした大根は、断面がまっすぐではありません。桂向きの幅を一定化させるために断面をトリミングします。まな板の面と垂直になるよう断面を整えてください。両断面を整えていきましょう。

イメージとしては、大根の側面と断面が垂直になっていることです。安定した幅の桂むきが綺麗に仕上がるポイントです。

桂むきのやり方②皮をむく

はじめに皮をむきます。大根の断面を見ると、皮の周辺に筋や縁が見えます。大根によっては淡い緑に見えるのでわかりやすいでしょう。この周辺は繊維質が多く口当たりが悪いので、縁の内側に刃が当たるように皮をむいていきます。

少し厚めに包丁を入れる感覚で構いません。一周ぐるりと皮をむいていきます。

この通り少々厚め皮がむけたことがわかります。この大根の皮ももちろん食べられます。刻んできんぴら炒めにするなど、好みの食べ方で楽しんでみましょう。

桂むきのやり方③薄くむいていく

皮がむけたら、大根の桂むきに移ります。包丁の刃はできるだけ寝かせるイメージで大根の表面をそぎ取っていきます。

右手(包丁を持つ手)は包丁に添えるだけになります。右親指は支点にして、大根に刃が深く入らないようにサポートします。包丁の柄を持つ指を上下に動かして、刃を動かしながら進めるようにします。この時気を付けるのは、包丁を進行方向へ進める動きはせず、包丁の動きは上下のみということです。

大根を持つ左手は親指を使って少しずつ大根を回転させていきます。包丁を進行方向へ進ませるのではなく、大根を包丁の刃へ向かわせるという考え方です。文房具の「鉛筆削り」をイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。

左手親指で大根を送り、右手の親指で大根を受け止め包丁を安定させるという左右の親指での「送り」の連携がポイントとなります。右手親指で包丁を固定することで、桂むきに必要な薄さを保てます。安定した厚さを保つには、目線は大根の上部に向け、右手親指は包丁を固定し、大根の厚さを意識することが大切です。

両手の動きと包丁の使い方に慣れてくると、桂むきも綺麗になります。何度も続けていきましょう。

桂むきの終点はどこまでという決まりはありません。大体麺棒に近い太さを目安に終了させると、手をケガすることも少なくなるでしょう。残った大根の中心部分は、大根おろしや、みそ汁の具として使うなど活用してください。

桂むきが上達するポイント

桂むきが難しい、うまくいかないという場合は、ちょっとしたポイントを試してみましょう。いくつか意識して練習していくと、難しい桂むきも綺麗にかつ長く向けるようになります。コツをつかむまで時間がかかりますが、慣れればすぐです。

ポイント①まな板と包丁の関係に注目

包丁が入る角度によって桂向きの厚みが決まります。できるだけ薄く仕上げたいときは、包丁を寝かせるのがコツです。桂むきを綺麗仕上げるためには、包丁の面とまな板の面が平行になる薄刃包丁は片側だけ斜めに整えられている刃(片刃)なので、大きく寝かせても大丈夫です。両刃の菜切り包丁では桂むきは向きません。

ポイント②中心を意識しよう

板前修業中の人が桂むきを習得するために行う方法です。中心を決めるのが少々難しいのですが、竹串を大根のほぼ中央にまっすぐさしてください。この「竹串の軸」が包丁のガイド役を果たしてくれます。

包丁を大根に当てるとき、竹串のガイド線と平行になるように意識します。次は、包丁の面とまな板を平行にすれば完璧です。このポジションを基本として、両手の親指の連動を続けていきましょう。

桂むきがうまくいかないパターン

竹串に対して包丁の刃が入りすぎた状況では、厚い桂むきになりがちです。また、まっすぐ伸びた桂むきになりにくいので注意しましょう。

竹串の軸に対して、包丁の刃元からアゴに当たるほうが入りすぎていると、ぶちぶち切れた桂むきに仕上がります。長く切れない桂むきには仕上がらないので注意しましょう。もし、刃元を先に入れないと桂むきができない場合は、包丁を研ぎなおしましょう。または、包丁の種類を確認したほうがよさそうです。

大根のけん引きのやり方

けん引きとは剣のように細くとがった野菜の切り方を指しています。千切りよりも細い切り方をイメージしましょう。大根や、ニンジン、キュウリなどがけん引きに使われます。桂むきをした大根もけん引きすることで、糸のように美しく仕上がります。桂むきができるようになったら、けん引きの方法も覚えましょう。

縦けんの方法

縦けんとは、野菜の繊維に沿って千切りをする方法です。長さは一番先に切った大根の幅になるので、食べやすいのが特徴です。また、繊維を断ち切らないためハリのあるしあがりになります。

縦けんは幅が長いため、作業効率をよくするために、桂むきにした大根を半分に折って切っていくとよいでしょう。

横けんの方法

横けんは縦けんとは異なり、繊維を断ち切るように千切りをする方法です。長さは自由に決められるので、少し長めのけんが欲しい場合におすすめです。横けんの場合は、繊維を断ち切っているのでふんわりとした食感が得られます。丸みを帯びたしあがりになります。

横けんの場合は、1本の長さを自由に決められるので少々千切りしにくい部分があるでしょう。四つ折りくらいに畳んでから切ると切りやすくなります。

けん引きのポイント

けん引きを行う場合は、余分な包丁のアクションは不要です。力を入れず刃を上下にスライドさせるようなイメージを持って切るとけんにした野菜がつぶれて水っぽくなりません。包丁の刃先を押し出すように切るような感覚と言い換えることもできます。これは縦けん、横けんともに有効です。

あく抜きをする

けん引きしたばかりの大根は、わずかながら水分が出ているうえ、あくが残っています。辛味や渋みなどが素材を邪魔してしまうので、あく抜きをおこないます。水を張ったボウルの中にさらしてください。あく抜きの時間は10分から15分ほどです。大根特有の臭みなども抜けますよ。

時間が経過した後水切りをすれば、パリっとしたけんのできあがりです。刺身に添えたり、サラダにして食べたりなど自分の好きな食べ方を楽しんでください。ドレッシングとも相性がよく、歯ざわりもあるのでたくさん食べられます。

刺身のツマとは?

このところ、けん引きした大根のことを「刺身のツマ」と言われるようになりました。厳密にいうと、大根だけがツマになるとは限りません。大根のように、刺身を形よく見せるように添えられたものや、刺身の味を引き立ててくれるワサビやショウガ、彩りとして添えられる蓼(タデ)なども刺身のツマといいます。

桂むきのやり方で調理にバリエを作ろう

桂むきや大根のけん引きは、慣れると楽しく作れるようになります。刺身のツマだけではなく、サラダなどあらゆる料理に応用できるので、ぜひチャレンジしてみましょう。

今回のYouTube動画

今回の記事は、動画でも紹介しておりますので、是非、ご参照ください。