魚の基本的な捌き方

本当は教えたくない香箱蟹の食べ方

香箱ガニのバラし方・おすすめの食べ方をご紹介します。

香箱ガニとは?

冬の時期になると卵を持ったズワイガニのメスが流通し出しますが、メスガニを香箱ガニやセコガニと言います。

カニは卵を2か所に持っていて、フンドシ側に持っている卵を外子、体の内側のカニ味噌についている卵を内子と呼びます。

香箱ガニというと北陸のイメージがありますが、メスガニ自体は10月の半ばあたりから最初に北海道で出始めます。北海道から出始めて福井や兵庫などのカニが出始めるという印象です。

北海道産の香箱ガニは外子が意外と少なくて、福井や兵庫などの北陸の香箱ガニは外子がぎっしり詰まっています。仕入れる際に卵が生きてる状態でも外にはみ出してるようなものを選ぶと外子がたっぷり入っています。お好みで仕入れを変えてみてください。

カニの洗い方

カニは表面が汚れている場合があるので軽く表面を水洗いします。タワシでサッと表面を擦るだけで十分きれいになります。目立つ汚れがあれば重点的にタワシでこするようにしてください。

今回はカニから出る出汁と一緒に食べるので、汚れが溜まっているキワもしっかりめに洗ってください。

カニの蒸し方

カニは直接蒸し器に入れずに、下にバットをかませてザルなどでカニを受けるようにして蒸していきます。この際に塩を振って身に塩気をまわすと出汁が塩辛くなりすぎてしまうので、今回はそのままカニをただ並べるだけです。

カニを蒸す際はお腹を上に向けて蒸すとカニ味噌などが流れ落ちません。僕は最近カニを蒸して蒸す際に出た出汁と一緒に食べる食べほうが美味しいと感じているので、必ず蒸した際に出る出汁をバットで受けるようにして蒸してください。

蒸す時間は20分を目安に強火で蒸し器にかけます。

20分経ってカニを蒸し器からあげるとザルの下のバットにカニから出た出汁がたまります。この出汁を使って今回はカニの味付けをしていきます。カニを蒸し器からあげた際に氷水に通しておくとカニの身をむきやすくなります。でもカニの味が薄まってしまうので、今回は氷水に通さずに料理していきます。

蒸し器からあげたカニは卵と一緒にフンドシを外しておくと、カニの中に溜まった水分が抜けていきます。ちょっとカニを立てるようにしておくと余分な水分がカニから抜け落ちます。

卵も下を向けておけばある程度水が切れます。意外と卵はフンドシにしっかりしがみついているので逆さにしても卵が取れることはありません。このまま30分くらい常温になるまでカニを冷まします。

カニの出汁はザルとペーパーを用意して、ペーパーでこして保存しておきます。

カニのバラし方

甲羅をはずす

まずはカニの本体から甲羅を剥ぎ取ります。

カニの口の付け根と甲羅の真ん中にカニの味噌と内子というオレンジ色の卵が詰まっています。

箸でほぐすと簡単に取れるので、カニ味噌と内子を取り置きます。

カニの足のバラし方

カニの足を持って足を内側に折り込むと骨がついたまま足が抜けます。折らずにハサミで切ってしまうと薄い骨が身に残ってしまい、口に入れた時に骨が残ったカニの身になってしまいます。

足の関節は反対方向に折ります。そうすると残った身にはカニの骨が入っていない状態になります。カニの爪の部分も同様です。

次にカニの足は関節の部分を切り落とします。関節の向きに沿って平行に足の先を切り落としてください。赤い面のカラは結構硬いですが白い面は比較的柔らかいので簡単に包丁が入ります。

切り落とした関節部分の身は箸やカニスプーンでかき出して取り置いてください。

麺棒を使ってカラを潰しながらカニの足の身を押し出していきます。この時に赤い面を下にして潰すと取り出しやすいと思います。今回はしませんが、火を通した後に一度氷水にくぐらせておくと身をきれいに取り出すことができます。

細い足や小さい爪も同様に取り出せます。正直食べる身はそこまでないんですけれど、骨を抜いて足を半分に割ってかき出します。作業としては手間のかかる作業ですが食材を無駄にしない意味でも手をかけて身を取り出してください。爪も骨を抜いて半分に割るとカニの身が取り出せます。

胴体のバラし方

胴体の部分をバラします。胴体にはガニと呼ばれるカニのエラがあるのでむしり取ります。その時に卵の白身みたいなふわふわっとした部分は美味しくないので一緒に剥がします。カニの口みたいなちっちゃい爪みたいなものもむしり取ります。

いろいろ外してカニの身がきれいになったら胴体を真ん中で二つに割ります。次に水平に横から包丁を入れて半分に開きます。なるべく真ん中あたりに包丁を入れるとこのあとの作業がしやすいです。

半分に開いたらひたすらカニの身をかき出していきます。フンドシ側の身か甲羅側の身かを覚えておくとカニの身を外すのが比較的効率よく外せますので一つ覚えておいてほしいことです。フンドシ側の身は比較的簡単に身がボロッと固まりで外れます。

甲羅に接した部分は薄い皮があり身が奥のほうに入り組んでいるのできれいに外れません。手で甲羅を割りつつ身をほぐしていくと余すことなく取れます。

カニの身をほぐしている最中に内子が出てきたら甲羅に取り置いてください。身をほぐしたらバットか何かに並べておきます。

外子のはずし方

フンドシについている外子を外します。パッと見ると外子は簡単に外れそうに見えますが、生き物にとって卵は大事なものなので簡単に落ちないように白いスジが卵の中に入り込んで卵を受け止めています。

カニスプーンや箸でスジに沿って箸を動かしていくと自然と卵が落ちてきます。

最終的には上の写真のようになります。

内子のはずし方

最後に内子をかき出します。大した作業はないですが、卵白っぽいものがあったら取り除きます。内子と一体化してしまっているので多少は入っても仕方ないかなって感じがします。甲羅の膜は入れないように取り外します。

カニのクチバシは押すと簡単に外れるのではずしてクチバシの周りについている内子をかき出します。クチバシの硬い骨だけは中に入れないようにしてください。

おすすめの食べ方

先ほど濾したカニの出汁を鍋に適量入れます。出汁を火にかけて酒を適量加えます。味見をしてみて塩味が足りないようなら塩を加えてもいいんですけれど、おそらくカニ自身が持っている塩分で塩気は十分足りると思います。味見をして好みで適量塩を加えてください。

出汁が沸いてきたら葛粉や片栗粉で出汁にとろみをつけます。葛や片栗粉は水で溶いて使うんですけれど、水で溶くとせっかく濃いめに取ったカニの出汁が薄まってしまうので出汁で溶いて使うようにします。

水溶きの葛や片栗粉を入れてカニの出汁にとろみをつけます。沸いているところに落とすとダマになるので一度火を止めて入れます。

再び火にかけて適度にとろみがついたらカニの身をくぐらせて盛り付けます。盛り付けはカニの甲羅を使うとよいと思います。なるべくアツアツを食べたいのであんは常に弱く火にかけた状態にしておきます。

内子の粒が大きいのが嫌なら崩してもいいですが、僕は内子は結構ゴロッとした食感がおいしいかなと思うので大きめのまま使っています。

オレンジの外子が一番見栄えが良いので、最後に外子をあんで溶いて上からかけます。

今回のYouTube動画

今回の記事は、動画でも紹介しております。ぜひ、ご参照くださいませ。