食材の仕込み方

干物の作り方(自家製の干物の方が美味しい理由)

干物の作り方は以前まとめておりますが、まだまだ書ききれていない事もたくさんございますので、今回は新たにまとめてみようと思います。

干物とは文字通り、魚を干す訳ですが、魚の干し方についても影干し、天日干し、生干し等、数パターンに分けてまとめておりますので、ぜひご一読くださいませ。

干物とは?

干物とは魚を干したものというのはなんとなくイメージ出来るかと思いますが、そもそもは保存食としての意味合いが強くあります。

魚に塩分を加え、さらに魚の水分を抜く事で腐敗を防ぐという意味がある訳ですね。

天日干しは太陽の光にかざす事で、紫外線で消毒もしていますしね。

腐敗を防ぐ事を主として魚を干すという行為が広まった訳ですが、魚を干した事により、魚の旨味が凝縮されるという嬉しい副産物的効果ももたらしました。

日本は食材に恵まれた国ではありますが、日本の食材というのはどうしても旨味が弱い傾向にあります。ま、そのために出汁という文化が広まった訳でもありますがね。

流通がよくなり、冷蔵技術も進んだ現在では、保存性を高めるというよりも、旨味の弱い食材に旨味を足す、ないしはそれ自体の旨味を凝縮させるという目的で干物が作られる事が多くなってきております。

干物はスーパーに行けば手軽に買えますし、わざわざ作らなくてもと思いますが、干物は間違いなく自家製の方が美味しいです。

その理由を少し書いておきましょう。

自家製の干物をおすすめする理由

スーパーでも手軽に買える干物ですが、その内容を少し見てみましょう。

干物のラベルには、着色料にアミノ酸、酸化防止剤と保存料が大量に使われています。

真っ当な干物ならね、原材料名には魚の名前と食塩で充分です。

アミノ酸で旨味を足して、酸化防止剤で保存性を高め、おまけに着色料で色までつけてしまうなんて、本末転倒。

干物はもはや工業製品と化してしまった訳であります。

と、いう訳で真っ当な干物はもはやスーパーじゃ買えない訳です。

でもね、時代というものでしょう。まともな干物は買えないが、刺身で食べれる新鮮な魚が買えるじゃありませんか。

だったら、自分で作れば良いじゃありませんか。

干物というものはまともに作るとどうしても保存性を高めるために、塩が強くなりがちですが、自分で作れば塩加減も抑えられます。

さらに好みに合わせて干し加減も変えられる。

干物を買わない理由はあっても、干物を食べない理由はありませんからね。ご自分で作りましょうよってのが私の意見であります。

干物の作り方

干物を作る際のポイントは、味の付け方と魚の干し方の2つと言えます。

逆に言えばたった二つのポイントを抑えるだけで、料理のバリエーションがグッと広がると、言えます。

細かくみていきましょう。

干物の味の付け方。

干物の基本は塩です。醤油干しや味醂干しという方法もありますが、塩での味付けを覚えてしまえば、あとは塩を醤油やみりんに置き換えるだけですので、まずは塩での味の付け方を覚えましょう。

写真は丸のししゃもですが、下の写真のように切り身でも方法は一緒です。(写真は3枚におろして骨を抜いた秋刀魚の切り身)

写真のように塩を振って脱水しつつ味を入れ、表面に浮き出た水分を水や酒で洗い流す方法と、

写真のように塩水や酒塩に漬け込む方法の2種類があります。漬け込む際は塩分を大体10%前後にし、大きさにも寄りますが、10分〜1時間程度漬け込むと良いでしょう。ま、経験に勝るものは無しって事ですね。

振り塩法はしっかりと脱水できる点で漬け込み法よりも優れていますが、物によって塩味の加減が難しいので、思った以上に塩辛くなってしまうなんて事も起こります。

漬け込み法は味が均一に入る点で振り塩法よりも塩加減がしやすいですが、水中に旨味流れ出てしまう点で、振り塩法よりも劣っております。

振り塩で干物を作る際は、塩を振った後に

写真のように、酒で洗い流す、ないしは酒に数分間漬け込む事をおすすめしております。

酒にはアルコールが含まれているため、殺菌作用と、干した際に干物が乾くのを早める作用が期待できるためです。

塩味の付け方は上記の2つが基本と言えましょう。

なお、この漬け込み方の塩味を醤油に変えれば醤油干し、みりんをベースに漬け込めば味醂干しとなります。

干物の干し方

さて、味を付けたら魚を干しましょう。干さなきゃ干物になりません。

写真のように、開いた魚に串を刺して一晩干しても良いですし、

丸のまま干して、扇風機などで風を当てても良いでしょう。

ネットに入れて日光に当てても良いですし、

場所に余裕があるのであればザルに並べて冷蔵庫に入れても構いません。

このように、塩をし、酒で洗った後に、もしくは酒塩に漬け込んだ後に、脱水シートに包む方法もございます。

日陰で干せば、陰干し、日光に当てれば天日干し、一晩干せば一夜干し、海辺の潮風で干せば浜干し、風を当てて干せば風干しと言った具合に呼び名はいくらでもございます。

干す場所以外にも、軽めに干して生っぽく仕上げれば生干しと呼んだり、

醤油風味をつければ醤油干し、みりんベースに漬け込めばみりん干しと、味付けで呼び分ける事もできますし、

魚を開いて干せば、開き干し。丸ごと干せば丸干しと、まぁ、呼び名に明確な定義がなく、伝わるんであればなんて呼んでも構わないという状態ですね。

燻製もいわば干物の一種でありますし。

家庭で作るなら、陰干しか、冷蔵庫で半日ほど干す生干しがオススメです。

場所も取らないですし、既製品にはないしっとり感が味わえます。

干した干物は冷凍保存も可能ですが、家庭用冷蔵庫でしたら早めに召し上がることをおすすめします。

写真はケンサキイカ。

鮮度の良いものが安く売られていましたので、開いて塩をして一晩寝かせれば

このようにイカの干物の出来上がり。

このまま干し続ければ、みんな大好きスルメイカの完成ですが、今回は生干しに近い状態で上げて、さっと焼いて七味をふれば、

生干しのスルメの出来上がり。

ご飯のおかずにも、お酒のおつまみにも、これ以上のものはなかなか無いでしょう。

んー、んまい。

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