鮨の仕込み方(how to make sushi)

ハマグリの煮方(煮蛤の作り方)

蛤の剥き方の動画版はこちらです。参照ください。

ハマグリと言えば、お吸い物に始まり、焼きハマグリ、煮蛤と何かと日本人には馴染みの深い貝であります。

ハマグリは自身の対になる貝殻としか形が合わない為、平安時代には貝合わせと言う遊びに使われていまして、その名残からでしょう、結婚式にも良く使われる縁起物ですね。女の子の幸せを願う行事でもあるひな祭りにハマグリの吸い物が登場するのも同じ理由でしょう。ピタリと対になる相手を見つける、なんとも素敵な話じゃありませんか。

味はもちろん、縁起物かつ、高級品。

嫌いな理由が見当たりませんね。

そんなハマグリですが、現在日本で流通するハマグリは流通量の多い順にシナハマグリ、チョウセンハマグリ、ハマグリ(本ハマグリ)の3種類御座います。

一つ一つ詳しく見ていきましょう。

日本国内で流通する蛤3種

  • シナハマグリ

シナハマグリは主に中国や北朝鮮から輸入され、流通量はハマグリ全体の9割以上にのぼる。なお輸入されたシナハマグリには蓄養用のハマグリも多く含まれる。

蓄養とは輸入したハマグリを生簀に放ち、数週間〜数ヶ月、生簀で育ててから出荷する事。産地の表記は〜県産(原産国〜)と原産国を表記する事が決まりとなっているが、実際には〜県産としか表記されない事が多い。

潮干狩りなどで取れるハマグリは主にこの輸入したシナハマグリを海辺に蒔いたものである。

  • チョウセンハマグリ

チョウセンハマグリは朝鮮と言う名がつく為に輸入品と間違われる事が多いが実は日本の在来種。

朝鮮の字を嫌って汀線蛤(テイセン蛤と読みます。)と表記する事もあります。

本ハマグリが内湾性であるのに対し、チョウセンハマグリは外洋性。変わったハマグリと言う意味でチョウセンと言う言葉が使われております。

茨城県の鹿島灘や千葉県の九十九里、宮崎県の日向灘(ヒュウガ灘)などが主な産地。本ハマグリに比べて殻が厚いのが特徴。地ハマと呼ばれるハマグリのほとんどがこれに当たります。

本ハマグリに対し身が硬いと言われる事もありますが、そもそもハマグリは火を入れて食べる為、本ハマグリですら硬いものです。ポテンシャルとして硬いものなのです。

身の硬さは火の入れすぎなど、職人の腕も関係する事でしょう。

  • ハマグリ(本ハマグリ)

熊本県、および三重県で取れる内湾性のハマグリが本ハマグリです。

流通量は極端に少なく、見かける機会もほとんどないのがこの本ハマグリ。内湾性のハマグリであるため、漁場の汚染が進んだ現在はほぼほぼ絶滅に近い状況ですね。さらに輸入物のシナハマグリを放流した事で、シナハマグリと本ハマグリ交配も進み、今や何が何だか分からない状況でもあります。

まぁ、人間の経済活動の被害者みたいなもんですね。

それでも入荷がない訳ではなく(まぁ値段も超高級品な訳ですが)味は絶品です。桑名の大ハマグリと言えば、1ケ辺り500〜1000円はする超高級品です。

蛤の旬と蛤の刺身

ここまでハマグリの種類について書いてきましたので、ここらで閑話休題。

ハマグリの豆知識についてお話しましょうか。

ハマグリの旬は他の貝類にもれず冬から春にかけて。夏場は産卵のために味が落ちます。

浜で取れ、栗に似ているからハマグリと呼ぶと言われております。

またハマグリは火を通して食べるイメージを持たれている方がほとんどと思いますが、ハマグリは他の貝とは違い、基本的には生食(刺身など生で食べる)しません。

これはハマグリに含まれる酵素がビタミンB1を分解してしまい食あたりを起こす可能性があるためです。

まぁ、必ずあたると言う訳では無いので、興味のある方は自己責任でお願いしますね。おすすめはしませんが。

煮蛤の作り方

それではハマグリについて皆さま詳しくなったところで、煮蛤の作り方のご説明です。

まずはハマグリを仕入れましょう。ハマグリ同士を叩いてみてカチカチと乾いた音がすれば身が生きている証拠です。

このまま水に入れて火にかけて自然と口が開くまで待つ方法もありますが、今回はハマグリを剥いてから火にかけます。

ハマグリの剥き方

ハマグリは他の貝類に比べ、簡単に剥くことが出来ません。ハマグリを剥く際は、写真のように洋ナイフを口に当て手で握りこむようにして開くと比較的簡単に開くことが出来ます。

ハマグリも他の貝類同様に両サイドに貝柱がありますので剥いていきましょう。

写真を見ても分かるように貝類は砂や泥を噛んでおります。これを洗い流したいので今回は剥いてから火を通すと言う方法をとっております。(火を入れてから煮汁を濾すと言う方法もございます。)

ハマグリの水管に竹串などを通し、

このように流水の中で振るってやれば、紐や水管に詰まった汚れが落ちます。

汚れが落ちたら湯に落とします。沸騰したお湯に蛤を落とし、箸でゆっくりと掻き混ぜます。

徐々に火が入っていき、2分程経ちますと、

写真の様に蛤がプクッと膨らみます。このままザルなどに揚げ常温で蛤を冷まします。

冷めたらエラを取り除いておきます。(写真の青丸がエラです)

煮蛤の漬け地

煮蛤は、写真のように地に漬け込みます。

これは茹でた際に漏れてしまった蛤の旨味を再び蛤に戻すという作業です。

地を作りましょう。蛤を茹でた茹で汁が残っているかと思いますがこのままでは出汁が薄いので煮詰めていきます。

写真のような色の煮汁を煮詰めていき、途中で灰汁を掬います。

蛤がギリギリ漬かる量まで煮詰め、酒、薄口、塩で味を整えます。お好みで醤油や砂糖を加えても良いでしょう。

熱々の地では再び蛤に火が入ってしまいますので、地を冷まします。

その後ハマグリをタッパーなどに並べ、地を入れて1晩漬け込んで完成です。

このまま開いて鮨にしても良いですし、温め直してそのまま食べても美味しいですよ。

んー、んまい

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