魚の基本的な捌き方

【板前の鍋】スーパーの食材で作る海鮮鍋【西京鍋のレシピ】

スーパーで売っている冬の食材を使用した海鮮鍋をご紹介します。いつもの鍋に飽きた場合など、ぜひ試してみてください。

鍋の楽しみ方(私見)

僕は、鍋というのは大きく2つに分けられると思っています。ひとつは寄せ鍋系で、色々な食材から出る味を楽しむ鍋です。今回作る鍋のようにブリ、カキ、白子など、それぞれの食材の味が合わさって美味しく食べられる鍋です。

もうひとつは素材そのものを楽しむ鍋です。例えばフグの鍋やスッポンの鍋で、フグの出汁やスッポンの出汁という主役となる素材が決まっていて、その素材の味を楽しむという鍋です。

素材そのものを楽しむ鍋は、結構野菜の組み合わせを考えなければなりません。フグなどの素材の美味しさを際立たせるような野菜を組み合わせたほうが美味しいですし、香りの強すぎる野菜を入れると素材の旨味と香りが隠れてしまいます。

魚介類の下処理

カキと白子の下処理

鍋を作る際のポイントのひとつは、魚介類の臭みをいかに抑えるかということです。なのでカキや白子を使う場合は臭みの下処理をしてください。人によっては、カキを牛乳で洗ったり片栗で洗ったりします。好みの下処理方法で臭みを抜いてください。

カキと白子は、大体5%程度の塩水につけて臭みを抜きます。鮮度がよければ、すすぐだけでしっかりと臭みが抜けます。匂いが気になるようなら、お酒を加えておくと臭みが抜けやすいです。5~10分ほど浸け込んで、それから掃除をします。

10分ほど経ったらザルにあげておきます。

次に網などを使って、ひとつまみの塩を入れた熱湯にサッと通します。表面の汚れを落とすイメージで、中まで火を入れる必要は全くありません。2~3秒でお湯からあげて、氷水にとります。

白子は、太いスジで白子同士が繋がっていて意外と食感が悪いので、ハサミではずしておきます。スジをはずしたら、カキと同じく白子も軽く熱湯に落として、氷水にとります。

氷水にいつまでも浸けておくと食材が水を吸ってしまうので、粗熱が取れたらザルなどに上げておいてください。

ブリの下処理

ブリや魚の切り身の場合は塩水に浸け込むよりも、直接塩を振って塩の浸透圧で臭みを抜きます。振った塩が身に馴染んで、身の表面に水分が浮いてきたら1度水で洗い流します。

スーパーで買ったブリはウロコの処理が甘かったり腹膜がついていたりします。腹膜は食べられなくはないんですけれど、僕は気になるので包丁で取り除いてしまいます。

切り身の状態では腹膜を取りにくいですが、包丁をうまく使って削いでください。お腹の部位は当然アバラ骨が残っているので、包丁ではずすか骨抜きで抜いてください。腹膜や骨を処理したら食べやすい大きさにカットします。

カットしたブリのウロコを焼霜で取り除きます。ブリのウロコを湯引きで取ろうとすると、結構しっかりめに身に火を入れないと落とせません。バーナーや火力の強い高温で炙ったほうが、ウロコが焦げて浮いてくるので落としやすいと思います。

焼霜の方法は、ブリを並べてバーナーに当てて、氷水に落とします。火を当てる際のポイントは、皮目には強めに火を当てて、身のほうはそこまで強く当てないことです。皮目はしっかりと焦げ目がつくまで、身のほうは表面の色が変わる程度に火を当てます。

火を当てたら氷水に落とします。すると、皮目に残ったウロコをきれいに掃除できます。ブリには見えないだけで結構細かいウロコが残っているので、ウロコの処理はしっかりするようにしたほうがいいかな。

野菜の下処理

野菜を適当な大きさに切ります。今回作る寄せ鍋系の鍋なら、野菜は何を入れても比較的美味しく食べられます。入れる野菜はカブだけでなく、お好みで白菜、シイタケ、キャベツ、豆腐など、お好きな食材を入れてください。

セリの下処理

セリは根っこに近い部分と葉っぱの部分の2つに分けます。セリは根っこが美味しいのですが、根っこはどうしても土が残っているので土をよく洗い流します。

根は入り組んだ構造をしているので竹串などを使って、水の中で根の間を掃除すると土がしっかり落とせます。この掃除をしっかりしないと土臭いセリになってしまいます。多少手間ですが、しっかりと掃除すると仕上がりが良くなります。

セリを下茹でするかしないかに関しては、賛否両論あります。セリ鍋のようにセリを楽しむ鍋だったら下茹では必要ないと思います。今回のように他の食材と合わせる場合は、セリが主張しすぎる気がするので、下茹でまでいかないぐらいサッと1~2秒、お湯に落として氷水にとります。クタッとするまで火を入れる必要はありません。

根のほうがクセが強いので、根だけ下茹でして、葉はナマのままで鍋に入れてもいいと思います。氷水に落としたら、水気を軽く絞ってザルなどに上げてください。

カブの下処理

カブは水から入れて、沸騰させて1分程茹でます。表面にサッと火が入ったらバットなどに上げておきます。カブは水に取る必要はないんですけれど、置いておくと表面が乾いてどんどん縮むので、長い時間置いておく場合はラップをしてください。すでに出汁が作ってあれば、そのまま出汁に入れてください。

人によっては、米のとぎ汁などを使ってしっかりアクを抜く方もいると思いますが、僕はそこまでカブのアクが気になるわけではないので、こういう下処理をします。負担にならない程度に下処理をしてください。

西京鍋の出汁の作り方

出汁はカツオ出汁でもいいですが、今回は昆布出汁です。水に昆布を入れて、しばらく置きます。

西京鍋の作り方

味付けの仕方

出汁に下茹でしたカブを入れたら、お酒を入れます。お酒を加えると風味が出ます。お酒を入れたら火にかけます。

出汁を火にかけている間、西京味噌と酒粕をボールに入れて練り込みます。酒粕は結構固くなっている場合が多いので、ヘラなどで潰すようにすると合わせやすいです。もしくは事前に酒粕をお酒やみりんで戻しておくと扱いづらさが減るので、工夫してみてください。

酒粕と西京味噌が合わさったら、そこにカブを炊いている出汁を加えて、ホイッパーなどで混ぜ合わせます。味噌を鍋の出汁に溶きやすいので、味噌で味を決める時はこうしています。

出汁の昆布は沸騰直前に取り出します。昆布からえぐみが出ると言いますが、食材をごっちゃにするので、昆布のえぐみはそこまで気にならないと思います。昆布がもったいないと思うようでしたら、このまま一緒に食べてもいいかな。

出汁が沸騰したら、酒粕と西京味噌を合わせた味噌で味をつけていきます。どんどん煮詰まっていきますが、同時に食材からも水分が出ます。味の目安としては、味噌汁より少しだけ濃い程度に味を調整すると、食べる時にちょうど良い味付けになっていると思います。

味噌で味をつけたらネギを落とします。西京味噌と酒粕なので、味の輪郭がはっきりしないというかボヤッとした味だと思ったら、醤油でちょっと塩気をきかせるとパリッとした味付けになります。甘さが足りないと思ったら、みりんを加えてもいいです。

具材を入れる順番

鍋は具材を全て同時に入れて、グツグツ煮込むイメージがありますが、火を入れる順番を変えるだけで美味しさが変わります。カブやネギなどの火が入りにくい食材は少し早めに入れました。

味噌と醤油で味が決まったら、白子とカキとブリを入れます。鍋の温度が下がるので、必ず沸騰しているところに落とします。沸騰しているところに落とすだけで、全然臭みの出方が違うので、これだけはしっかりと守ったほうがいいと思います。

次にセリです。食べよい大きさに切ったセリは、先に根っこを入れてから葉を入れます。この段階で、アクが浮いてくるのでアクをすくいます。

鍋は、グツグツ煮込みながら食べるイメージがありますが、火を入れ続けると魚介類はどんどん水分が抜けて硬くなっていきます。なので、アクをすくったら1度ごくごく弱火に落とします。5分程度火を入れて全体に火が入ったら食べ始めます。

土鍋は保温性が非常に高いので、10分程火を入れたら一旦火を止めても余熱で充分温かいと思います。食べている間ずっと火を入れておく必要はないかと思います。

西京味噌は味が甘ったるくなりがちなので、薬味で柚子や生姜を用意しておくと、食べ飽きずに鍋を楽しむことができると思います。

今回のYouTube動画

今回の記事は動画でも紹介しております。ぜひ、ご参照くださいませ。