魚の基本的な捌き方

【徹底解説】初心者でもできるハマチの捌き方【刺身の切り方】

ハマチのさばき方と、刺身を切る時のポイントをご紹介します。

ハマチとは?

ブリに似た魚に見えますが、関東では養殖もののブリのことをハマチと呼びます。西のほうでの呼び方は詳しく分からないんですが、西ではブリの成長過程の3~7キロぐらいのものをハマチというと本で読みました。関西の方がいたらコメントで教えて頂けたら嬉しいです。

基本的に関東でハマチと言ったら養殖ものの魚を指します。スーパーで見かける養殖のブリは、養殖場で7~10キロまで育てたものを出荷している印象です。写真は大体5.5キロ程度のものですが、この程度の大きさのものはハマチとして流通していることが多いです。たまにこの大きさでもブリとして売られていたりするんですけれど、基本的には市場ではこの大きさのものはハマチ養殖ものならハマチとして売られている場合がほとんどです。

お店ではハマチを扱うことはほとんどありませんが、養殖ものなので非常に供給が安定していて、脂もしっかり乗っているので非常に人気の魚です。水産資源としては重要な魚です。

ハマチのさばき方

すき引きの仕方

ヒレをハサミで切り落としたら、包丁を使ってウロコをすき引きしていきます。すき引きにする際は頭を持って、すき引きしやすい角度に魚を固定してウロコを引きます。ウロコ引きで引いてもいいですが、すき引きのほうが身にかかる負担が少なく、魚の状態を良い状態を保つことができます。

すき引きのコツは、包丁の力を下向きに入れずに、包丁を魚の表面に乗せるようなイメージで上下に動かすことです。すき引きする際に包丁の力はほとんど必要ありません。むしろ魚を持ち上げる左手のほうが疲れるようなイメージです。ハマチやブリはすき引きしやすい魚なので、ぜひ1匹で購入する機会があったら練習がてら試してもらいたいなと思います。

お腹側の白い部分も細かいウロコが繋がって皮みたいになっています。なるべく皮を残さないように、ヒレのキワまで丁寧にすき引きしてください。

全体をすき引きしたら裏面も同じようにすき引きしていきます。キワをすき引きする際は、最後のウロコが抜けると包丁がパッと走って押さえている指を切ってしまいます。キワをすき引く際は、親指を包丁の動線上に置かないようにしたり、ちょっとゆっくりやったりして指を切らないように気をつけてください。

右手を大きく動かして動かす速度をあげれば、すき引きするスピードも自然と速くなって、まあまあなスピードで作業ができると思います。

頭の落とし方

全体にすき引きをしたら頭を落とします。まず腹ビレの付け根から包丁を1本入れて、続いて胸ビレの位置で包丁を入れます。カマ焼きにする場合は、カマをあえて大きく残します。カマ焼きにしない場合は、背中のほうまで肉が残っているのでなるべく背中のギリギリを狙って包丁を入れるようにします。片面に包丁が入ったら裏面も同様に包丁を入れます。

裏表に包丁が入ったら中骨を断ち切ります。骨の関節に包丁の刃が入れば中骨は簡単に断ち切れますが、骨の関節が見つからない場合は、先にお腹を裂いて内臓を引き抜いてしまいます。内臓を引き抜くと腹膜があるので、1本包丁を入れると腹膜の奥に中骨が見えます。見えた中骨の関節を狙って包丁を入れます。

中骨を断ち切ると、頭と内臓を一緒に引き抜くことができます。養殖の魚は基本的にはパンパンに太っていて、白いブルブルとした内臓脂肪がたっぷり詰まっています。

頭に残っているカマは、エラを切り離してカマ焼きなどに使えます。カマも美味しいのでぜひ食べてください。

頭を落としたら、腹膜の奥の血合いを包丁か骨抜きの背中の部分を使ってかき出します。ハマチやブリは結構お腹の中に血のかたまりが入っています。血合いをしっかり取って、おなかの中と魚の表面をきれいに洗い流します。

ハマチの3枚おろし

全体を洗い水気をふき取ったら、3枚におろしていきます。魚自体が大きいので3枚おろしが難しそうに感じますが、おろす作業自体はアジの3枚おろしと変わりません。丁寧にゆっくりやれば難しい作業ではないのかな。

3枚おろしにする際にヒレのキワにウロコが残っていると包丁が引っかかるので、ウロコを取ってから3枚におろしてください。

まず、皮目に薄く1本包丁を入れます。

次に、尻尾のほうが骨の位置を探りやすいので、尻尾のほうで骨を探って包丁をスライドさせます。骨に身を残したくないので下に力を入れたくなるんですけれど、下に力を入れすぎると骨を抜けて反対側の身を切ってしまいます。なので、そこまで下に力は入れず、骨の上を包丁でスライドさせるようなイメージでさばきます。

中骨の位置まで包丁が入ったら、尻尾から順々に身を外していきます。アバラ骨の位置まで来たら、軽く尻尾のほうの身を押さえて包丁を引き抜きます。養殖魚特有のギトギトに脂の乗った身が出てきます。

裏おろし

次に、普通に皮目を上にしておろしてもいいんですけれど、大型魚の場合は裏おろしといって皮目を下にしておろしたほうが意外とおろしやすかったりします。

裏おろしの場合は、まず背中側の皮目に軽く包丁を入れます。皮目に入れた切り口から包丁を通して、背中側の身を外していきます。ポイントは包丁は上向きに力を入れて、左手で骨をしっかり押さえることです。左手でちゃんと押さえながら上に力を入れて切り進めていくと、まあまあきれいに魚をおろせると思います。

包丁の刃を左手に押し当てるのがちょっと怖く感じるんですけど、意外と包丁は上には抜けてきません。自分が今どの位置を切っているのかをしっかり把握しながら魚をおろすと、まあまあきれいにおろせるんじゃないかな。

身をおろす時に、めくって自分が今どこを切っているのかつい目視したくなるんですけれど、皮目を上にして身をめくると魚の身に負担がかかって身が割れたりします。皮目を下にして身をめくるぶんには身に負担がかからないので、そういった点でも裏おろしは結構便利なおろし方だったりします。

背中側に包丁が入ったら、皮目を上にしてお腹側をおろします。通常の3枚おろしのように皮目に包丁を入れて、中骨の位置まで包丁が入ったら身を外します。

近くで見た時に、全体にしっかりと骨が浮いてくるようにおろせたら良いのかな。

骨と腹膜の取り方

3枚におろしたら腹骨をかきます。逆さ包丁でアバラ骨を浮かせてからすき取ります。一度に取れたらスマートでかっこいいんですけれど、一度に取る必要はありません。慣れるまではちょっとずつ骨を1本ずつ外すような感じで丁寧に作業していくと、アバラ骨に身を残すことがありません。

ハマチやブリは一気に外そうとするとお腹の身を削ってしまいがちです。とくに頭に近い部分のアバラ骨は結構身の奥に食い込んでいるので、一気に外そうとすると骨の周りの身を結構削ってしまいます。何回かに分けて外すのが良いのかな。アバラ骨を外したら腹膜の残りをそぎ取ります。

次に血合い骨のラインで身を背中とお腹に分けます。血合い骨はまだ残っていますが、ハマチの場合は血合い骨をお腹側に残すように、尻尾のほうから包丁を入れて分けます。

お腹と背中に分けると血合いがどちらにも残るので、残った血合いを包丁でそぎ取ります。天然の場合は腹や身の中に虫がいたりしますが、養殖の魚は薬を与えられているので、虫がいることはまずありません。

身の赤っぽい部分を外すと、血生臭くないハマチを食べることができます。お腹側も同様に血合いをそぎ取りますが、血合い骨もあるので一緒に包丁で切り落とします。

尻尾の身は頭側に比べて脂も薄いしスジも多いので、刺身にはしません。ぶつ切りにして醤油と和えて食べたりすれば良いと思います。

ハマチの刺身の切り方

刺身には脂の乗った見た目の良い部分を盛り付けます。切る際は皮付きのまま切ります。皮目を下にして、尻尾を左、頭を右にして尻尾から順に切っていきます。これがごく一般的な切り方のセオリーです。皮を引いた場合は皮目を上にする場合もありますが、基本的には皮目を下にして尻尾から順に切っていけば魚の目が逆に出ることはありません。

しゃぶしゃぶにするので多少厚みを持たせて切ったほうが美味しく食べられるかな。厚さはうまいこと調整して刺身に引いてください。

皮に当たったところで包丁が止まるので、皮に当たった感覚があったら包丁をそのまま横にスライドさせて、切り身を折りたたんで盛り付けます。

刺身を引く際は、手前を低く奥を高くしなさいとよく言われます。上身の腹側を切る場合は、尻尾を左に置くと、自然と手前が低くなって刺身に切りやすく盛りやすい形になります。手前を低くして刺身を引いた時の切り身はきれいに三角形が出るので、頭を折りたたんで円に盛り付けると結構綺麗に刺身が盛れます。

上身の背中側を切る場合、尻尾を左、頭を右に向けて置くと手前が高くなってしまいます。僕の場合は魚の皮目と頭から尻尾に向かって切るセオリーを考えて、皮目を下にして尻尾を左にして、手前が高くなった状態で切り進めていくことが多いです。板前さんによっては、皮目を引いて皮目を上にして切っていく人もいますし、皮目を下にして頭を右にして切っていく人もいます。

盛り付け方

手前が高い状態で魚を切ると、手前を低くして刺身を引いた時と切り身の形が逆になって、盛り付けが結構難しいです。三角の広いほうを折りたたんで盛ろうとすると、皮目同士が重なって綺麗に色が出ません。

尖った三角の部分を折りたたんで、刺身同士を重ねて血合いを見せるような形で盛り付けると、まあまあ綺麗に盛れると思います。それぞれの柵の形を意識しながら盛り付けをすると、意外と料理が楽しかったりします。

盛り付けたら刺身で食べても、湯に通してしゃぶしゃぶして食べても良いと思います。刺身ならワサビを添えます。しゃぶしゃぶなら昆布出汁かなにか用意して鍋でしゃぶしゃぶします。しゃぶしゃぶにはネギやスダチや紅葉おろしなどが合います。

今回のYouTube動画

今回の記事は動画でも紹介しております。ぜひ、ご参照くださいませ。